皆さんこんにちは、栃木県宇都宮市にあります「おだいら矯正歯科」院長のおだいらです。
先日野暮用で栃木医療センターへ行ったという記事を書きましたが、最近膝の調子が悪く整形外科でMRI撮影をしてまいりました。
また、定期的に人間ドックを受診しておりますが、この年齢なのでその際にMRIを使用した脳ドックもやっており、先日撮影して参りました。
「よい子はまねしないでね」で書きましたようにちょっと前まで矯正装置を付けており、2度のMRIはどちらも矯正装置(ブラケット装置)が付いた状態でのMRI撮影でした。
よく患者さんからMRIを撮影するけど矯正装置が問題ないかという問い合わせがあるので、膝の撮影はともかく頭部の撮影はどのようなになるか確認する良い機会と思い、装置はそのままで撮影してみました。
結論から言うとブラケット装置が付いた状態でもまったく問題なく撮影できました!
ブラケット装置を装着した状態でのMRI撮影には以下の問題点があると言われています。
1.矯正装置の発熱
2.撮影画像の乱れ
3.MRI装置の故障
まず、「1.矯正装置の発熱」に関してですが、これがMRIを撮影される先生方は一番心配なようです。しかしながら照射範囲に矯正装置が被っていたとしても、矯正用のブラケットやアーチワイヤーが火傷するような熱さなることはまずありませんので、ご安心ください。
次に「2.撮影画像の乱れ(ノイズ)」ですが、これは線量や撮り方によっては多少出てきます。アーチファクトと言いますが、金属に反応するのでむし歯の治療をしてクラウンやブリッジなどが入っていれば同じようにアーチファクトが出てしまいます。
先日私は脳ドックのため、矯正装置が付いた状態で脳のMRIを撮影しましたが、撮影部位が頭部であっても脳を撮影する分には問題ありませんでした。
ただし撮影したい場所によっては多少のアーチファクトが出てしまう可能性がありますので、どうしても診断に必要な部位をできるだけ鮮明にするためでしたら、必要に応じて事前にワイヤーを外した状態で撮影していただくこともできます。当院の表側の装置は金属ではなく、硬質のレジンでできていますので、ワイヤーがないだけでもかなりアーチファクトは減るかと思います。
最後に「3.MRI装置の故障」です。
以前学会で矯正歯科材料業者が発表していたのを聞きましたが、これが場合によっては一番の問題になるそうです。具体的にはどういうことかと言いますと、例えばメインのワイヤーを固定するリガチャーワイヤーという細い結紮線があるのですが、これが取れかかっていて、MRI装置の中に入る際に機械の間に落っこちてしまった場合、MRIはものすごい磁力によって撮影するので、その磁力でリガチャーワイヤーがMRI装置に吸着し取れなくなってしまうそうです。人間の力では取れないので吸着してしまった場合は機械を分解して取り除くそうで、その修理代にものすごく膨大な費用がかかるそうです。
当院でもMRIを撮影される患者さんには概ね問題ないことは伝えた上で、念のためリガチャーワイヤーが緩んでいるところはないかなど確認しております。
MRIを撮影される方は問診票に「矯正装置を付けていますか」という質問があるので、心配になられる方も多いと思います。当院の患者さんでご心配な方は、お問い合わせの際にどのあたりを撮影するのか教えていただければ、必要に応じ対応致します。
身をもって経験した、ブラケット装置装着時のMRI撮影情報でした!
おまけ
先日懸賞でNintendo
Switch Liteが当たりました!!!
ラッキー!!!