皆さんこんにちは、栃木県宇都宮市にあります「おだいら矯正歯科」院長のおだいらです。
さて、日本臨床矯正歯科医会の例会が6月8日(水)、9日(木)の2日間にわたり、大阪府の「メルパルク大阪」にて開催されました。

例会に関しましては新型コロナウィルスの影響で2020年度は中止、2021年度はハイブリッド開催で、当時は私が大会運営委員会の委員長だったため現地に赴きました。
今年の開催形式は昨年同様ハイブリッド形式でしたが、症例報告を展示する予定があったため、現地大阪まで行って参りました。
今回は大会運営委員会をお役御免となってから、初めての現地出席の例会でした。
何も仕事がないとじっくりと講演も聴けますし、好きなときに休憩やトイレにも行けますので楽ですね!
いろいろな講演を拝聴しましたが、特に面白かったのが隣接医学講演です。大阪大学予防歯科学教授である天野敦雄先生の「令和の最新病因論:なぜう蝕と歯周病は起こるのかアップデート」と題した講演でした。

数年前もこの会で講演を聴きとても興味深い内容でしたので、今回もとても楽しみにしておりましたが、まさに話の内容もアップデートされていました。
なぜむし歯と歯周病は起こるのかから始まり、現在の歯磨きを含めた予防のトレンドや、最新の研究結果など、話しは多岐にわたりあっという間の90分でした。
予防歯科学の研究が進んだことにより、私が歯科大生時代に教わってきたむし歯と歯周病の発生原因からはずいぶんと常識が変わっていて大変驚きました!
おそらく私が今歯科医師国家試験を受験したら100%落ちると思います(笑)
また、最新の歯の磨き方に関しての話しでは、要約すると下記の3点が現在のトレンドだそうです。
1. 食べたらすぐ磨くか、歯ブラシがない場合は強く口の中をゆすぐ:マイクロバイオシフトという、むし歯を引き起こす口腔内細菌の変化が出るのがこのタイミングだそうで、早めにPhを酸性から中性に戻すことが重要だそうです。
2. フッ素入りの歯磨き粉を使い、量は多めに:フッ素はむし歯を防ぐ最強の武器なので、磨く際には多めに付けてまずは全ての歯に歯磨き粉が行き渡って塗るような感じで歯ブラシを当てた後に磨くとより効果的とのことでした。
3. 歯磨きの後にゆすぐ水は少量で:フッ素を完全に流さないためにもゆすぐ水は少量でいいそうです。10CCくらいで良いとのことでした。
講演ではさらに「むし歯菌の母子感染はそれほどでもない」とか「酸性になりやすい飲料」とか「なぜ歯が白濁するのか」など興味深いお話しがたくさんありました。
早速おだいら矯正歯科では講演の内容を、患者さんへのブラッシング指導に反映していきたいと思います。
ちなみに天野先生がおっしゃっていましたが、おだいら矯正歯科で治療後に毎回塗っている「MIペースト」はやはりむし歯予防に結構な効果があるみたいですので、引き続き治療後に毎回MIペーストを塗るのも継続していきたいと思います。
