皆さんこんにちは、
さて、一昨日の休診日は第4回オーラルバイオ1Dayセミナーに参加して参りました。
今回は「矯正臨床に関わる歯周病学的背景」と題し、矯正専門の先生以外に歯周病学でご高名な児玉先生、神奈川歯科大学口腔外科学の臨床教授であられる小林先生による講演がありました。
毎回このセミナーはいろいろと勉強になることが多いのですが、その中でも特に今回の内容は今私が一番疑問に思っていて、一番知りたかった内容で、とても有意義な勉強会でした。
この勉強会の特徴は、まず、毎回勉強する内容がいままでどのように考えられ、現在の主流の考え方がどのようなものかを、その研究結果の論文を引用しながら説明があり、その後に矯正歯科医が疑問に思っていること、こうなんじゃないかと思っていることを、症例を交えながらの説明があります。
それで午前中一杯の時間が使われ、午後から歯周組織の基本構造、特に歯根膜が生物学的になぜ発生したか、その必要性や動かす方向によって歯根膜がある場合、どこにどのように応力がかかっているのかなど、生物学的、組織学的、そして力学的な面からそれこそ頭が痛くなるほど教えていただきました(汗)
それらを理解した上で、なぜ矯正歯科治療後に後戻りが起きるのか?もちろん悪習癖等様々な原因があると思いますが、それ以外の組織学的になぜ後戻りするのか、特に私が最近疑問に思っていた点がクリアーになりました。
また、臨床的にもそれではどのくらいの期間保定はするべきなのか?戻らないためには何をすればよいのか?等お話を聞いて目から鱗が落ちる思いでした。
最後に歯周病学と矯正歯科との関わりや、咬合調整の重要性やどこをどう咬合調整したらよいのかなど、これまたとても実になる講演を拝聴しました。
セミナーはよく聞きに行きますが、中には「この内容でこの金額か…」と思うセミナーもしばしばあります。しかしオーラルバイオセミナーはほとんどが自分の実になる勉強会です。早速本日から実践できるように準備していきたいです。