皆さんこんにちは、
早いもので今年ももう3月です。なんか年をとってからの方が月日が流れるのが早いですね。早くあったかくならないですかねぇ。
さて、最近まったく矯正歯科治療の話をしていませんでしたので、たまにはこんなネタを。
部分矯正というのは問題がある歯及びその付近の数本の歯にのみ装置を付けてその部分の問題だけを解決する方法です。
以前からメールでの無料矯正相談で「部分矯正で治せますか?」みたいな質問がたまにあるんですよね。
もちろん一部だけしか装置を付けなければ違和感や矯正による痛みも少ないですし、費用も抑えることができます。
ただ、成人矯正において部分矯正で治療できるケースは本当に限られています。
皆さんも想像してみてください。例えば上の前歯の出っ歯を治す場合、前歯を奥に引っ込めるためにはその歯を奥へ引っ張るための装置が奥歯に必要になりますし、前歯2本だけ下げるわけにはいかないのでその隣の歯も奥へ、またその隣の歯も奥へと考えていくと結局全部の歯に付けることになります。また、下の歯に関しても矯正の一番の目的は「かみ合わせ」を治すことですので、上がきれいに並んでいても下の歯並びが悪ければ咬みませんし、上の歯を移動して並べたところに咬ませていく治療が必要になります。これは出っ歯だけではなくてでこぼこを治す場合も同じことです。
う?ん、書いていても文章だとちょっとわかりづらいですね。要するに「大人の患者さんの場合、自分が気になるような問題点のほとんどは部分矯正だけでは治らない。」ということです。
当院では部分矯正で治療する患者さんは以下のどれかになります。
1:子供の準備矯正
2:以前矯正歯科治療をやった後戻り症例(後戻りの程度によります。)
3:ブリッジ、入れ歯、インプラント等補綴処置を行う際の前処置として、一般歯科の先生から依頼があった場合。
逆に上記以外の場合は、基本的に部分矯正では治療できないと思ってください。