皆さんこんにちは、栃木県宇都宮市にあります「おだいら矯正歯科」院長のおだいらです。
さて、以前ブログで書きましたが、定期的に「良くある質問についての記事」をアップしたいと思います。
今回は妊娠中の矯正歯科治療に関するお話しです。
おだいら矯正歯科は大人用の治療施設があるため、大人の患者さんが多くいらっしゃいます。大人の患者さんの7割は女性で、さらに年代的にも妊娠適齢期の患者さんが治療にいらっしゃるため、毎年4、5人は矯正歯科治療中にご出産されています。
そのような環境ですので、は初診相談の方や治療中の患者さんから「妊娠期間中の矯正歯科治療は問題ありませんか?」という質問を受けます。
まず結論からお話ししますと妊娠中に矯正治療をしても全く問題はありません。
妊娠中に患者さんが気になるのは「胎児に影響するような薬品を使用しないか」と「レントゲン撮影による被爆」の2点だと思います。
矯正治療は装置を付けてスタートした後は基本的に薬品を使用しませんし、浸潤麻酔をする事もありません。また、レントゲンも必要な際は矯正治療中でも撮りますが、妊娠されていることを申告していただければ、ご出産後に撮影を延期することで対応できます。
そのため装置を付けて矯正が始まってしまえば問題ないのですが、矯正治療を開始する前に妊娠がわかった場合、抜歯が必要なケースや、矯正治療開始前にむし歯を治さなければいけないケースは矯正治療開始前に浸潤麻酔や投薬が必要な場合もあります。
もしそれらが心配であれば、ご出産後に矯正治療を開始した方がよろしいかと思います。
また、矯正治療中にご出産があった場合に治療計画が変わるのは治療期間です。
ご出産前後は入院されますし、患者さんの中には実家に帰って出産される方もいらっしゃいます。その間は矯正治療が進まないので、場合によっては治療期間が3ヶ月くらい延びてしまう場合があります。まあこれは仕方が無いですね。
ただ、中には「本当にご出産されたんですか?」ってこちらが驚くくらい期間が開かずにいらっしゃる患者さんもおります。もちろん無理はいけませんが治療の間隔が開かなければそれだけ予定通りに治療は進みます。
それと個人的に感じるのは出産後の方が皆さんお忙しそうで、おだいら矯正歯科に来院する際に「赤ちゃんを預かってもらえる人がいない」とか「赤ちゃんが熱を出したのでキャンセルしたい」とか、いろいろ大変そうです(汗)
もちろん自分のことより赤ちゃんのことを優先したいという気持ちは十分に理解できますので、そのようなときにはどうぞ気兼ねなくキャンセルのお電話をいただければと思います。
いずれにしても、もし妊娠がわかった際には早めにご申告ください。
おなかが大きいときの診療イスの背もたれの角度やつわりへの対応など、細心の注意を払って治療を進めさせていただきます。