皆さんこんにちは、栃木県宇都宮市にあります「おだいら矯正歯科」院長のおだいらです。
さて、前回矯正歯科治療で使用する金属製ワイヤーの特性について書かせていただきました。
今回はせっかくですのでそれに関連した矯正歯科で注意しなければならない「金属アレルギー」について書きたいと思います!
金属アレルギーによる症状は、口内炎や歯肉炎、舌がピリッと痛む舌炎などお口の中の症状にとどまらず、粘膜が腫れたり、重篤な症状の場合全身に湿疹ができたり、アナフィラキシーショックを起こしたりする場合もあるので、もし金属アレルギーが疑われた場合は細心の注意が必要です。
そこで問診票や既往歴を見て金属アレルギーの疑いがある患者さんは、まず皮膚科もしくはアレルギー科に依頼状を持って行っていただき「パッチテスト」という検査を受けてきていただきます。パッチテストとは何の金属にアレルギー反応があるのかを確認する検査で、皮膚科やアレルギー科に行かれる際にあらかじめ矯正歯科治療で使用する金属の一覧表をお渡しし、その金属にアレルギー反応がないかを確認をしてもらいます。
ちなみにパッチテストを行った際に一番矯正歯科治療関係の金属でアレルギー反応が出やすいのはコバルトクロムと前回ご説明したニッケルです。
アレルギー反応が出た場合はその金属を使用しない治療を計画しなければなりません。
特にニッケルにアレルギー反応がある患者さんは、違う素材のワイヤーを使用しなければならず、状況によってワイヤーの形が複雑になったり、通常より治療期間が長くかかる場合もあります。
また、おだいら矯正歯科では知り合いの先生に教えていただいた埼玉にある加工会社で、金属でできている矯正材料にメッキ処理を行っていただいております。
ブラケットやワイヤーにメッキ処理を施すことで、その金属の成分が溶出するのを防ぐことができ、強度のアレルギー反応を起こさない患者さんでしたら、その金属成分が含まれている材料でも使用可能になります!
初診相談の際の問診票を診ますと10年前に比べ何かしらのアレルギーを持った患者さんが非常に多くなった気がします(汗)
何らかのアレルギーがある場合は問診票に必ずご記載ください!