長々と続き第三回に突入してしまいました。
私が
私は、無事に大学を卒業した後、神奈川歯科大学矯正学教室に研究生として入局しました。
研究生のシステムは常勤で2年間通い、矯正の基礎を学んだり、患者さんを配当され担当の先生と診ていくのが、主な内容です。
大学時代も矯正の授業や実習がありますが、他の科目に比べると、矯正に関してはほとんど実践で役に立ちません。
虫歯や入れ歯などは6年生の登院実習のときに患者さんを診たりすることがありますが、(今はそれもないようです。)矯正に関してはゼロです。
矯正は一人の患者さんの治療に約2年、その後数年に渡って経過を診ていかなくてはなりませんので、実際問題として6年間しかない学生の授業レベルでは無理なのです。
そのため、矯正専門で開業している先生のほぼ全員が卒業後に専門機関に残り、勉強しているのです。
矯正を専門で勉強してきた先生は皆さん口をそろえて、「専門の勉強をしてきた先生以外の一般歯科医が矯正治療するのは無理だ!」とおっしゃいます。
私もそう思います。
卒業してから専門機関に入って初めて一から勉強するようなものですから。
かなーり前置きが長くなりましたが、さて私の研究生生活はといいますと、今まで遊びほうけていたのがうそのように必死になって勉強しました。
理由は簡単!矯正学という学問が「おもしろいから」、「楽しいから」です。
だって歯が動くんですよ! 不思議だと思いませんか?
また、虫歯の場合、きれいに治してもそれなりに治しても、治した直後では、患者さんは違いがわかりづらいですが、矯正の場合は見てすぐにきれいになったのがわかりますので、その場で喜んでいただけるのも魅力です。
研究生の2年間が、私の本当の意味での歯科医師としてのスタートだったのかもしれません。
勉学という意味ではこの時期が一番充実していたと思います。
当初の予定では2年間矯正を勉強して、その後は一般歯科に勤めて、ちょっとした矯正ができる一般歯科医になる予定でしたが、それだけはまってしまった私ですので、次第に矯正以外のことはまったく頭になくなっていきました。
2年間はあっという間で、2年目の秋には次の進路を決めなくてはなりません。
一般歯科のとてもすばらしい先生のところも見学に行きましたが、すでに心の中では「矯正治療をさらに奥深く学びたい」と思っていました。
さらに言えば、「もし矯正治療をさらに学ぶのであればどうしてもあそこに勤めてみたい。」と思っているところがありました。
その話はまた次回!